あんぱくの読書記録

読書はこころの栄養素。日々楽しめた物語を記します。

OCNブログ人から引っ越し中です。 株式会社ASSUMEにて生命保険新契約の取扱相談コンサルティングをしております。

2007年12月

 タイトルは、部下を取り替えろと過激であるが、中身はいたってまじめな上司論である。組織とその目的を達成するためには、あるべきリーダーシップの姿が描かれている。基本は成果主義に基づく冷静沈着な部下の評価である。育つ部下でなければ早く印籠を渡すことが肝要なようである。

部下は育てるな!  取り替えろ! !   Try Not to Develop Your Staff (光文社ペーパーバックス)
部下は育てるな!  取り替えろ! !   Try Not to Develop Your Staff (光文社ペーパーバックス) 長野 慶太

おすすめ平均
stars上司に覚悟を求める本
stars上司という人間の夢と孤独
starsタイトル狙いだけの雑駁な印象
stars辛口のビジネスコーチング本
stars決して無慈悲な上司ではない

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 平野啓一郎氏が3年がかりで書いた原稿用紙2500枚もショパンの死とその後のドラクロアのことで完結。葬送第1部から読み続けて、難解な芸術論、丹念な心理描写など、「天才は天才にしか語りえない」ものなのか。ショパンの死直前に近い人たちに別れを告げる描写は、私の亡くなった親父のときと重なった。自分の兄弟姉妹をベッドに呼び寄せ、昔話をして半日を過ごしていた。生き行くものと死に行くものとの対比による心理描写を書き上げる平野氏の創造力のすごさを見た。

葬送〈第2部(上)〉 (新潮文庫)
葬送〈第2部(上)〉 (新潮文庫) 平野 啓一郎

おすすめ平均
starsショパンの姿が痛ましい
stars激動のフランス

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葬送〈第2部(下)〉 (新潮文庫)
葬送〈第2部(下)〉 (新潮文庫) 平野 啓一郎

おすすめ平均
stars著者の器の大きさを想う。
starsピアノの詩人、逝く。
stars二人の天才のすれ違い

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 「鬼十則」は電通の4代目社長であった吉田秀雄氏が残した社訓である。仕事の原理・原則を訴えていて、読む者に刺激を与えてくれる。「人間の自信と度量はどこまでも大きくなれる」と吉田氏は説く。自信は信念から生まれ、信念は志から生まれる。人間たるもの志を持って生きるべしと思う次第である。

 目 次
いま、なぜ電通「鬼十則」なのか
電通「鬼十則」その一 仕事は自ら「創る」可きで与えられる可きでない
電通「鬼十則」その二 仕事とは先手先手と「働き掛け」て行くことで受け身でやるものではない
電通「鬼十則」その三 「大きな仕事」と取り組め小さな仕事は己れを小さくする
電通「鬼十則」その四 「難しい仕事」を狙えそして之を成し遂げる所に進歩がある
電通「鬼十則」その五 取り組んだら「放すな」殺されても放すな目的完遂までは
電通「鬼十則」その六 周囲を「引き摺り回せ」引き摺るのと引き摺られるのとでは永い間に天地のひらきが出来る
電通「鬼十則」その七 「計画」を持て長期の計画を持って居れば忍耐と工夫とそして正しい努力と希望が生れる
電通「鬼十則」その八 「自信」を持て自信がないから君の仕事には迫力も粘りもそして厚味すらがない
電通「鬼十則」その九 頭は常に「全廻転」八方に気を配って一分の隙もあってはならぬサービスとはそのようなものだ
電通「鬼十則」その十 宇宙には原理原則がある

 

電通「鬼十則」 (PHP文庫) 電通「鬼十則」 (PHP文庫)
価格:¥ 520(税込)
発売日:2006-09-02

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 本書は作家の浅田次郎氏による、中年の親父が自己喪失をしないための非日常かつ非常識な世界へのいざないである。ギャンブル三昧になれる時間とお金があることが究極の男子の本懐かもしれない。ヨーロッパのカジノは上流階級の社交場でもあり、格式があって上品である。ゲルマン気質のドイツ人の博打の仕方が面白い。鉄火場が似合う江戸っ子の浅田氏は「ときどき小説を書くギャンブラー」なのである。

カッシーノ! (幻冬舎アウトロー文庫 O 1-6)
カッシーノ! (幻冬舎アウトロー文庫 O 1-6) 浅田 次郎 久保 吉輝


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 日本人男性はほめることが下手である。子どもや部下を育てるためにも「ほめる」ことが推奨されている。本書ではほめる技術としての実践トレーニングが紹介されている。ほめてはいけない唯一の例外は、周囲の誰もが認める美人だけのようだ。

すごい!ホメ方―職場で、家庭で、恋愛で…相手を思うままに操る悪魔の心理術 (廣済堂文庫 ナ 11-3)
すごい!ホメ方―職場で、家庭で、恋愛で…相手を思うままに操る悪魔の心理術 (廣済堂文庫 ナ 11-3) 内藤 誼人


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 ボディーランゲージの応用である。言語によらないコミュニケーション手段に着目して、相手の心理状態を読んだり、その心理状態を変化させるためにボディーランゲージを活用することを教えてくれる。より密度の高いコミュニケーションを得るためには、言葉だけでなく顔の表情、身振り手振りなどの動作に着目する必要があるという。昔にはT.ホール博士が心理的空間という概念を提唱されていたことを思い出しました。

パワープレイ
パワープレイ

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 ベンチャー企業家の落とし穴が良く分かる一冊である。単独の企業自体も成長曲線があり、その節目節目において必要とされる人材が変化してくるのは事実です。時宜に適うように正しい人をバスに乗せることでしょうね。それか自分自身が変化するしかないのだと思いました。
成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 (講談社プラスアルファ文庫)
成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 (講談社プラスアルファ文庫) 神田 昌典

おすすめ平均
stars安物三流小説のようだ!
starsとても参考になりました
stars歴史的名著を目の当たりにしよう!
stars働いている者の通り道
stars人生の幸せとは・・・

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 棋士の羽生さんが言った「学習の高速道路」がインターネットの世界である。ウェブ2.0以降はネットにつながったノートPC1台があれば、ブログ等を通して自己表現までできてしまう世界だ。不特定多数無限大の叡智が「知と情報のゲーム」を生み出していく非リアル世界があるようだ。どんなロールモデルを捜して、このあちらとこちらの世界をどう繋ぐかが鍵となると思う。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687) 梅田 望夫

おすすめ平均
stars気が重くなった
starsわくわくする、たとえそれだけだとしても価値がある
stars楽しく逞しく時代をサバイブするすべ
stars私もこの変化する時代の流れの中で,自分の人生を柔軟に対応させていきたい。
stars今のままではいけないと強く感じさせる一冊

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 棋士である渡辺明竜王の成長の記録とでもいえる一冊である。ある道のプロフェッショナルになるためには、そこに全エネルギーを注いで勝負する必要がある。しかしその道はつぶしがきかない世界。だからこそ人生の選択で大いに迷うのであろう。将棋の読みを極めていくとある日突然に将棋板の升目が脳裏に浮かぶことがある。その中で自由に駒が踊るのだ。そんな棋士の頭の中をタイトル戦の流れを使って解説している。
頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書)
頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書) 渡辺 明

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 浅田次郎氏によるアフリカ縦断のカジノ巡りである。アフリカのカジノは、アメリカンスタイルとヨーロッパスタイルの中間くらいである。ホテルとカジノの距離が絶妙であるらしい。通貨交換ではさまざまな現地ルールもあるらしいが、所詮勝てなければ同じことであろう。それにしても「よく働きよく遊べ」を体現している一冊である。

カッシーノ! 2 (2) (幻冬舎アウトロー文庫 O 1-7)
カッシーノ! 2 (2) (幻冬舎アウトロー文庫 O 1-7) 浅田 次郎 久保 吉輝

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