あんぱくの読書記録

読書はこころの栄養素。日々楽しめた物語を記します。

OCNブログ人から引っ越し中です。 株式会社ASSUMEにて生命保険新契約の取扱相談コンサルティングをしております。

2004年12月

 先崎学著「先崎学の浮いたり沈んだり」文春文庫は、将棋指しの日常から勝負感などを書いたエッセイ集である。将棋は一局一局が真剣勝負である。著者が紹介している升田幸三先生の言葉「人間、笑えるときに笑っておけ。いつか泣く日がくるのだから。」は名言である。将棋という勝負はすべてが明らかな必然のゲームであると言える。プロ同士の試合なのだから、指されるべき手の積み重ねでゲームが進行していく。それに決着するのはまさに人間だからなのだろう。あり得ないポカをしてしまうのが人間なのである。
 野球のイチロー選手もインタビューに答えて「必然のヒット」と言っていた。自分が読んだとおりに打球を返すことらしい。自分の一挙手一投足まで緻密に計算して動かしている感覚なのではないだろうか。
先崎学の浮いたり沈んだり

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 「自殺死体の叫び」角川文庫で、著者の上野正彦氏は全国レベルで検死制度を見直すべきだと訴えている。日本の自殺者も平成11年から年間3万人を超え、平成15年では34427人となっている。(警察統計資料より)中高年の自殺が大半であり、不況を反映してか無職者の自殺も多いようである。この中で、事件性のある自殺がどのくらいあるのだろうか。現場での検死や行政解剖がしっかり行われないと、事件も闇に葬りさられてしまうというのが著者の主張である。生命保険金を手に入れるための自殺や他殺も多いのではないかなと思う。  しかしながら、自殺に綺麗なものはない。入水腐乱死体が日本の昔話の赤鬼のモデルであるらしい。残された人に迷惑をかけないように天寿を生きるべきだと再確認した。 自殺死体の叫び
自殺死体の叫び
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 上野正彦著「保険金殺人 死体の声を聞け」角川文庫は、生命保険をつかったさまざまな偽装事故や殺人を元東京都監察医の著者が自己の体験にもとづく事例を紹介している。和歌山ヒ素カレー事件でWPSの刑事さんに事情聴取されたことが思い出された。実子でさえお金ほしさに殺しかねない世の中である。子供の高額終身保険を販売するのも如何なものか。 保険金殺人 死体の声を聞け
保険金殺人 死体の声を聞け
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